動画・画像を低解像度から高解像度に!おすすめAIツールと変換方法を徹底解説

画像も動画も、画質は解像度につながります。
一般的に、解像度が高いほど画質がきめ細かくきれいになるのです。
そのため、より良い視聴体験を求めて、多くの人が画像や動画を低解像度から高解像度に変換する方法を探しているのでしょう。
今は、AIの力を活用すれば、誰でも手軽に解像度を上げる方法が手に入る時代です。
本記事では、まさにこのAI技術に注目し、低解像度の動画や画像を簡単に、そして効率よく向上させる方法を、それぞれご紹介していきます。
動画を低解像度から高解像度に変換する
以下では、AIを活用した動画の解像度を向上させる方法を3つ紹介します。それぞれ、PCソフトを使う方法、オンラインサイトを利用する方法、そして再生ソフトによるリアルタイムアップスケーリング処理を活用する方法です。
@ Aiarty Video Enhancer
- 対応OS:Windows 10 (x64) 1809またはそれ以降;MacOS 13.0またはそれ以降
- 最大解像度:4K
- バッチ処理(一括処理):対応
- 価格:無料ライセンス配布中>>

Aiarty Video Enhancerを使用すると、元のディティールや色を維持しつつ、動画の画質を向上させて、最大4Kまでアップスケーリングできます。
低画質で見られない細部を鮮明に復元し、ホームビデオや古いアニメの質感を蘇らせるのはもちろん、すでに高解像度な映像をよりクリアで滑らか、自然な見た目に仕上げることが可能です。
MP4、AVI、FLV、MKV、MOVなど数多くの動画ファイルの入力に対応しています。専用のAIモデルにより、他のツールより最大3倍も効率的な超高速処理が可能です。
ステップ1:動画ファイルを追加
ソフトを起動したら、ホーム画面の「+」をクリックするか、処理したい動画ファイルをドラッグ&ドロップして追加します。
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ステップ2:解像度を選択
動画を読み込んだら、右側の「AI高画質化」でAIモデル(3つご用意)を選び、「拡大」のドロップダウンメニューから、内蔵オプション(720P、1080P、2K、4Kなど)またはカスタム解像度(最大4096px)から解像度を選択します。
ステップ4:高画質化スタート
「プレビュー」ボタンをクリックして、指定した解像度まで動画の高画質化処理が開始されます。
ステップ5:書き出し
理想的な結果を得たら、「選択項目を書き出す」をクリックして、変換後の動画を保存しましょう。
Aiarty Video Enhancerで高解像度に変換後の動画
A HitPaw Online AI Video Enhancer
- 対応OS:ブラウザ
- 最大解像度:1080P(無料);8K(有料)
- バッチ処理(一括処理):非対応
- 価格:有料(無料プレビューある)

HitPaw Online AI Video Enhancerには、一般ノイズ除去モデル、アニメーションモデル、顔強化モデル、色彩強化モデル、低照度補正モデル、白黒映像のカラー化モデルなど、6種類のAI処理モデルが搭載されています。動画の種類や目的に応じて最適なモデルを選ぶことで、より高品質な変換結果が得られます。
操作はシンプルで、初心者でも迷うことなく低解像度から高解像度への変換が行えることが魅力です。しかし、無料プランでは、1日につき最大3回までプレビュー可能ですが、処理後の動画をダウンロードして保存することはできません。
ステップ1:動画ファイルを追加
まずサイトにアクセスし、「動画を選択する」をクリックして、処理したい動画をアップロードします。
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ステップ2:AIモデルを選択
次の画面でAIモデルを選択します。
ステップ3:解像度を選択
続いて、「解像度」>「固定解像度」の項目で、出力したい解像度を選びます。無料プランでは720pや1080pが選択可能で、有料プランを利用すれば4Kや8Kなどの高解像度も選べます。
ステップ4:高画質化スタート
最後に「プレビュー」ボタンをクリックすると、AIによる処理が始まります。
B VLC Media Player
- 対応OS:Windows 10/11
- 最大解像度:4K
- バッチ処理(一括処理):非対応
- 価格:無料

VLC Media Playerは、誰もが一度は聞いたことのある有名なメディアプレーヤーです。無料で使えるオープンソースソフトでありながら、多機能で高性能な点が多くのユーザーに支持されています。
最新バージョンのVLC Media Playerでは、Intelや NVIDIA RTXのAI超解像度機能を活用できるようになっています。これはフルHD動画を4Kモニターで再生する場合などに特に効果的です。ブロックノイズやぼやけた輪郭が改善され、くっきりとした映像に仕上がります。
VLCを使って低解像度の動画を高解像度に変換する方法は、少し複雑です。ここでは、NVIDIAの場合の設定方法を紹介します。(※ NVIDIAは最新ドライブやRTX 30/40シリーズが必須)
NVIDIAでの設定:
まず、NVIDIA コントロールパネルを開き、「ビデオ」→「ビデオイメージ設定の調整」を選びます。次に、「スーパー解像度」にチェックを入れて、クオリティは1〜4 で選択可能、4が最も高品質です。
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VLCでの設定:
VLC Media Playerを起動し、ツールバーから「ツール」→「設定」をクリックします。
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「設定の表示」を「すべて」に切り替え、左側の「ビデオ」から「出力モジュール」>[Direct3D11出力]を選びます。
続いて、「ハードウェアによるブレンディングサポートを使用」にチェックを入れて、「Video Upscaling Mode」を「Super Resolution」に選択してください
設定を保存すれば、VLCを再起動します。この設定をするだけで、VLCで解像度の動画を、全画面で再生すると、超解像技術を使った拡大処理が施されて再生されます。
2:画像や写真を低解像度から高解像度に変換する
動画だけでなく、画像や写真の解像度を高めたいというニーズも増えています。
特に、スマホで撮った写真をパソコンの壁紙に設定すると、解像度が足りず粗く見えることがあります。
ここでは、低解像度の画像を高解像度に変換するに、おすすめのツールと使い方を紹介します。
@ Aiarty Image Enhancer
- 対応OS:Windows 10 (x64) 1809またはそれ以降;Mac OS X 10.15またはそれ以降
- 最大解像度:8倍・32K
- バッチ処理(一括処理):対応
- 価格:無料体験版あり

これは、Aiarty Video Enhancerの姉妹ソフトで、主に画像の高画質化、ノイズ除去、ブレ補正・ロスレス拡大・色調整を得意とします。
高度なAI技術を用いて、自動的に画像の欠損部分を自然に補完し、最大8倍拡大・32K出力に対応しています。また、顔の特徴を自動で分析して補正する「顔レッタチ機能」も搭載。肌の質感や美容マークを保ちながら、顔全体を自然に美しく仕上げます。
対応形式はJPG/PNG/RAW/Webpなど幅広く、AI生成画像や自撮り、古い写真、圧縮されたJPEG画像の補正に最適です。さらに、プロンプト抽出やテキスト追加(例:日付・著作権情報の直接挿入)といった便利な機能も備えています。
ステップ1:動画ファイルを追加
Aiarty Image Enhancerを起動し、「+追加」ボタンをクリックするか、画像をドラッグ&ドロップしてアップロードします。
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ステップ2:高画質化設定
右側で「AI細部加工」で、利用するAIモデルや拡大倍率などを設定します。
ステップ3:高画質化スタート
「開始」ボタンをクリックすると、低解像度から高解像度への変換処理が始まります。数秒〜数十秒ほど待つと、AIによって加工した画像がプレビュー表示され、細かなディテールも鮮明に映し出されます。
ステップ4:書き出し
処理が完了したら、結果をプレビューで確認し、問題なければ「書き出し」ボタンで画像をパソコンに保存します。
A Photoshopのスーパー解像度
- 対応OS: Windows 10(x64)またはそれ以降;macOS バージョン10.15 (Catalina) 以降
- 最大解像度:4K
- バッチ処理(一括処理):非対応
- 価格:有料(7日間の無料体験)

Adobe Photoshopは、世界中のクリエイターに使われているPC向けの画像編集ソフトです。Adobe Camera Raw(ACR)モジュールに搭載された「スーパー解像度」機能を使うことで、ディテールを保持しながら、画像を最大4倍のピクセル数(縦横2倍)に高画質で拡大できます。
スーパー解像度が適用できる画像形式は、RAW、JPEG、TIFF形式です。(汎用性は低いですが、近年普及してきた、Apple 社のiPhone とiPad のデフォルト形式のHEICも適用できます。)
- 「スーパー解像度」利用には Photoshop 2021以降 + Adobe Camera Raw 13.2以上 が必要
ステップ1:環境設定を変更
※ RAWデータはPhotoshopで開くと、自動的にCamera Rawが起動します。JPEGやTIFFデータもPhotoshopから開いてスーパー解像度を実行したいときは、まず環境設定を変更します。
Photoshopの環境設定メニューからCamera Raw環境設定を開きます。ファイル管理タブで「JPEG、HEIC、およびTIFFの処理」を
・JPEG/HEIC:「サポート対象のすべてのJPEGおよびHEICを自動で開く」
・TIFF:「すべてのサポートされているTIFFファイルを自動的に開く」
に設定します。ステップ2:画像を追加
ソフト画面に画像をドラッグ&ドロップしてから、Camera Rawが起動されます。画像を右クリックし、「強化」を選択します。
ステップ3:画像を強化
表示されたダイアログで「スーパー解像度」にチェックを入れて、「強化」ボタンをクリックすると、Camera Rawの画面に自動的に高解像度したデータが生成されます。
右上の↓印をクリックして保存オプションダイアログを表示させ、設定後保存します。
最後:高解像度に変換する際に知っておきたい注意点
解像度は必ずしも高ければ良いというわけではありません。
画像や動画の解像度がディスプレイで表示可能な解像度よりも高解像度に変換する場合、ディスプレイのピクセル数が足りないため本来の画質を十分に再現することができません。つまり、ディスプレイの画素数以上の情報は表示できないため、せっかく高解像度にしても見た目に差が出にくくなってしまいます。
さらに、高解像度化にはファイルサイズが大きくなるというデメリットもあります。たとえば、1080pの動画が1GBだとすると、同じ長さ・品質で2160p(4K)にするとおよそ4GBになります。
画面解像度が高いほど、必要なデータ量も増え、ストレージの消費が激しくなるのです。スマホで高画質の動画や画像をたくさん保存していると、気づかないうちに容量が足りなくなる羽目になるかもしれません。
そのため、解像度を上げる際は、自分の使用目的やディスプレイの解像度に応じて、慎重に判断することが大切です。
- AI超解像:アニメ・古い動画をAIで4Kアップスケーリング。
- 自動補正:フレーム補間、ノイズ除去、雑音除去などを自動処理。
- 細部復元:ぼやけた映像や不鮮明な部分もAIが高精度に補正。
- 高速処理:Turboモードにより最大3倍の処理スピードを実現。

この記事を書いた人:ひまり
動画・画像処理などの記事作成を担当。現在はAI(人工知能)の分野を中心に、読者の方に向けて丁寧でわかりやすい内容を意識して執筆に努めます。