Stable Diffusion LoRAとは?導入・ダウンロード方法/使い方を紹介
Stable DiffusionでAI画像を生成する際に、LoRAを活用することで、服装や人物、背景など細部までクリアに見える画像を生成することができます。
この記事では、Stable Diffusion LoRAの概要やダウンロード・導入する方法、そしてStable DiffusionでLoRAを使う方法について詳しく紹介していきます。
Aiarty Image Enhancer
- 使いやすい:非常にシンプルでわかりやすい操作性。
- AI最適化:Stable Diffusionなどの生成AIによって作成した画像に最適。
- バッチ処理:最大100枚の画像を一気に高画質化できる。
- AI超解像:ロスレスで最大32K解像度にアップスケールする可能。
Stable Diffusion LoRAとは
Stable Diffusionは、テキストや画像プロンプトから写真のようにリアルな独自の画像を生成する生成型人工知能 (生成 AI) モデルとして非常に人気があります。
LoRAとは
Stable DiffusionのLoRAとは、「Low-Rank Adaptation」の略で、モデルのパラメータを効率的に適応させるためのツールです。
このモデルは、Low-Rank Adaptation(低ランク適応)の概念を活用して、この技術を活用することで、既存のStable Diffusionモデルを微調整し、大幅に改造することなくAI生成画像を特定のスタイル、キャラクター、または芸術的な好みに効率的にカスタマイズすることが可能になります。
通常AIの追加学習には大量の計算能力と高性能なPC、そして長い時間を必要としますが、LoRAを用いれば、それらを大幅に節約することができます。LoRAはAIの追加学習プロセスを効率的に行いつつ、高精度の出力結果を目的通りに出すことができるツールといえます。
- Stable Diffusion LoRAの主な特徴
- イラストを多様な画風に調整
- キャラクターや人物を指定して画像を生成
- 服装・髪型・背景・ポーズなどのカスタマイズが可能
- 簡単なプロンプトで高品質な画像が生成可能
✅ イラストを多様な画風に調整
Stable Diffusion LoRA(Low-Rank Adaptation)技術を使用することで、元のイラストに特定のスタイルやアーティストの要素を適用して、新しいバリエーションを生成できます。この機能を使用することで、オリジナルのイラストをさまざまな画風に変換し、多様な視覚的表現を楽しむことができます。
✅ キャラクターや人物を指定して画像を生成
Stable Diffusion LoRAは、特定のキャラクターや人物を指定して画像を生成することができます。
特定のキャラクターやスタイルに特化したモデルをトレーニングし、より詳細で個別の特徴を持つ画像を生成することができます。このアプローチにより、ユーザーは特定の人物やキャラクターを指定して、高品質な画像を生成することができるようになります。
✅ 服装・髪型・背景・ポーズなどのカスタマイズが可能
LoRA技術を使用することで、 キャラクターに特定の衣装、髪の長さや色・スタイル、: 特定のシーンや環境、キャラクターのポーズや動きなどの細かいカスタマイズが可能です。ユーザーは高度なデザイン要件を満たす高品質な画像を生成することができます。
✅ 簡単なプロンプトで高品質な画像が生成可能
従来、画像生成AIは詳細なプロンプトを必要とし、その結果が期待通りでないことが多々ありました。
それに対して、Stable Diffusion LoRAを使用することで、従来の生成モデルが苦手とする複雑な画像や詳細な表現を生成することが可能です。さらに、簡単なプロンプトでも高品質な画像を生成することが可能になりました。これにより、ユーザーはより直感的に画像生成を行うことができ、クリエイティブなプロジェクトにおいても大いに役立ちます。
Stable Diffusion LoRAとcheckpointの違いは?
Stable Diffusionでは、checkpointとLoRAを使って様々なモデルの画像を生成することができます。次は、checkpointとLoRAの違いについて紹介していきます。
checkpointとは
checkpointとは、checkpointは他の画像生成AIサービスでのモデルとほぼ同じ概念で、生成された画像の特徴を学習した内容を保存したデータを指します。
Stable Diffusionでは他の画像生成AIと違い、テキストを入力して画像を生成するだけでなく、オリジナルのオープンソースモデルに追加学習を行って、自分の作成したい画像を生成できるモデル(checkpoint)を作成可能です。Checkpointを導入すれば、生成画像のスタイルを指定できるのが特徴。アニメ風やリアルの人物イラストなど、自分の思い描いたとおりの画像を生成できるようになります。
checkpointとLoRAの違い
CheckpointとLoRAの違いを一言で表すと、生成画像に与える影響度が異なります。
Checkpointは、モデルファイルの本体になります。LoRAというものは、追加学習ファイルと呼び、モデルファイル(Checkpoint)に対して追加学習を行った差分ファイルになります。
Checkpointが画像の特徴の根本に影響を与えるのに対し、LoRAは画像の微調整を目的としているのがポイント。ポーズや服装など、より細かい部分を指定できるのが魅力です。
また、LoRAは少ない計算量で追加学習が完了するので、PCにそこまで高いスペックは求められません。CheckpointとLoRAを併用すると、より自由度の高い画像生成をできるようになるため、ぜひ利用してみてください。
Stable Diffusion LoRAの入手先(配布サイト)
CivitaiとHugging Faceというサイトでは、Stable Diffusion上で使えるモデルやLoRAなどを配布しており、ユーザーは気軽に「LoRA」をダウンロードすることができます。
次は、CivitaiとHugging FaceそれそれでのLoRA入手方法を紹介していきます。
CivitaiでLoRAをダウンロード
「civitai」とは、AIアートコミュニティに特化したプラットフォームで、特にStable Diffusionなどの生成AIモデルに関するリソースや情報を提供しています。それぞれのモデルやLoraの生成画像例がサムネイル表示されていて、自分の好きなものを見つけやすいサイト設計になっています。
- ステップ➀. まずはCivitaiのサイトにアクセスします。ここで、「Kawaii Realistic Anime Mix」を検索する場合の例なので、画面上部の検索窓にモデルファイル名「Kawaii Realistic Anime Mix」を入力して「Enter」キーを押します;
- ステップ➁. 気になるLoRAをクリックして詳細ページからデータ「ダウンロード」をクリックすると、モデルファイルのダウンロードが始まります;
- ステップ➂. ダウンロードしたモデルファイルを「stable-diffusion-webui」→「models」→「LoRA」のフォルダに配置すれば完了です。
Hugging FaceでLoRAをダウンロード
「Hugging Face」は、Civitaiよりも前にできたサイトで、主に言語生成モデルが主に掲載されています。画像生成AIが流行り始めたときはHuggin Faceで多くのモデルが公開されていました。
実行環境や改善提案を共有することもできる技術者向けの作りになっており、Stable Diffusion関連の内容も充実しています。
- ステップ➀. まずはHugging FaceのサイトのLoRAページににアクセスします。ここで、「Kwai-Kolors / Kolors」を検索する場合の例なので、検索窓にモデルファイル名「Kwai-Kolors / Kolors」を入力して「Enter」キーを押します;
- ステップ➁. 「File and versions」をクリックし、Loraファイルをダウンロードします;
- ステップ➂. ダウンロードしたモデルファイルを「stable-diffusion-webui」→「models」→「LoRA」のフォルダに配置すれば完了です。
Stable Diffusion LoRAの使い方
次は、LoRAを導入した後、Stable Diffusionで画像生成の方法を紹介していきます。
- ステップ➀. まずはStable Diffusion WebUIを起動し、普通にプロンプトを入力します;
- ステップ➁. 「Lora」をクリックします;
- ステップ➂. 導入済みのLoraが表示され、使用したいLoRAをクリックするだけで、自動的に呪文(プロンプト)に入力されます。Loraのイメージ通りの画像を簡単に生成することができます。
まとめ
今回は、Stable Diffusion LoRAの特徴や、導入方法、使い方などを詳しく紹介しました。Stable Diffusion LoRAのカスタマイズ機能により、ユーザーは高度なデザイン要件を満たす高品質な画像を生成することができます。
この記事を書いた人:ミツキ
ライター・編集者として、AI(人工知能)に関する画像生成&背景透過・変更&画像高画質化、業界や技術別の活用事例などの記事を中心に編集・執筆をしております。