Midjourneyで生成された画像を4K/8K解像度にアップスケールする方法!無料のAI画像アップスケーラーも解説
画像生成AI「Midjourney(ミッドジャーニー)」を使用すれば、簡単にイラストや絵、実写の写真を自動生成することができます。しかし、Midjourneyのデフォルトモデルでは最大1024x1024ピクセルの画像しか生成しかありません。そのような解像度で生成した画像からデスクトップの壁紙を作成したり、ポスターやカレンダーを印刷したり、ソーシャルメディアへ共有するなら、画像がぼやけたりして鮮明に表示されないことがあります。
その場合は、MidjourneyのAI生成画像をアップスケーリングして、高解像度化する必要があります。
このページでは、Midjourneyで生成された画像をアップスケールする方法をご紹介したいと思います。Midjourneyのアップスケール機能だけでなく、無料のAI画像アップスケーラーを使ってAI画像を4K、8Kに高解像度化する方法についてもまとめているので参考にして下さい。
Midjourneyのアップスケール機能とは
Midjourney の V5 及び niji・journey V5 以降から追加した「Upscale(アップスケール)」機能とは、Midjourneyで生成された画像を高解像度にアップスケールすることを指します。この機能を使用すると、生成した低解像度の画像からノイズを除去すると共に細かい部分を自動的に補完できるので、画像を拡大しても細部がくっきりと見えるようになります。
MidjourneyのV5と niji・journey V5には、品質を損なうことなく元画像よりも縦横がそれぞれ2倍や4倍のサイズにアップスケールできます。
- • 元画像:1024 × 1024ピクセル
- • Upscale 2x:2048 × 2048ピクセル
- • Upscale 4x:4096 × 4096ピクセル
Midjourneyの新バージョン、V6と niji・journey V6のアップスケール機能には、「Subtle」と「Creative」の2種類になりました。
「Subtle」機能使用すると、元の画像の色調やスタイルを維持しながら、MidjourneyのAI生成画像を2倍にアップスケールさせます。
「Creative」機能使用すると、生成画像を2倍にアップスケールするうえ、新しい要素が追加され、細部やテクスチャがより鮮明に強調されます。
- • 元画像:1024 × 1024ピクセル
- • Upscale(Subtle):2048 × 2048ピクセル
- • Upscale(Creative):2048 × 2048ピクセル
- MidjourneyのAI生成画像をAiarty Image Enhancerなどの無料のAI画像アップスケーラーを使えば、最大32K解像度までアップスケールすることが可能なので、より広く活用されます。
Midjourney の V6は、アップスケール機能においてV5と比べてかなり進化してきて、より精細でディテール豊かな画像に仕上げることができます。しかし、V6とniji 6はより複雑で高度なアルゴリズムを使用するため、画像アップスケールの処理時間が長くなったり、デバイスの動作が遅くなる場合もあるので注意が必要です。
Midjourneyのアップスケールの使い方
Midjourneyのアップスケール機能を使ってMidjourneyで生成された画像をアップスケールするには以下の方法で行います。なお、アップスケール機能はMidjourneyによって作成されたAI画像にしか適用されなく、別のAIツールが生成した画像をアップスケールすることはできません。
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STEP.1
まずは、U1~U4のボタンで、Midjourneyで生成された四枚の画像からアップスケールしたいものを選択します。
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STEP.2
選択した画像が拡大された状態で表示されると、「Upscale(Subtle)」もしくは「Upscale (Creative)」をクリックします。
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STEP.3
アップスケールされた画像が作成されたら、画像をクリックしてフルサイズで表示されます。
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STEP.4
画像の左下にある「ブラウザで開く」→右クリックで「名前を付けて画像を保存」を選択すればその画像を保存してMidjourneyのアップスケールは終わりです。
Midjourneyのアップスケール機能の注意点とデメリット
Midjourneyのアップスケール機能を使ってMidjourneyのAI生成画像をアップスケーリングするには、多くのメリットがありますが、いくかのデメリットや注意点も存在します。
1処理時間の増加
Midjourneyで画像をアップスケールするには、元の画像を解析し、細部を再構成するための計算が必要です。計算量の増加に伴って処理時間が大幅に増えることがあります。特に、低スペックPCでAI画像を高解像度にアップスケール生成する場合、処理速度は大きく低下します。
2元の画像に対する制約
元の画像の質が悪かったり、画像に補正を行うための十分なディテールがない場合は、Midjourneyのアップスケール機能を使用しても、結果の品質は良くありません。さらに、4K解像度以上にアップスケールすることはできません。
3写真が不自然に加工
Midjourneyで生成された画像をアップスケールする際に、元の画像に有ったものが消えたり、無いものが増えたりなるため、加工不自然に見えます。特に、繊細なアート作品や人物のアップなどを4K解像度にアップスケールしようとすると、アーティファクトが目立ち、画像自体が崩れてしまうこともあります。
4GPU時間が消費
Midjourneyのアップスケール機能を使用するたびに、高速GPU時間(Fast GPU Time)が消費されます。つまり、Midjourneyで画像をアップスケールすると、それに伴ってテキスト・画像から高速で生成できる画像の枚数が減ります。
そのため、Midjourneyの動作が不安定したり、アップスケールの結果が気に入らなかったり、MidjourneyのAI生成画像を4K・8K以上の解像度にアップスケールしたい場合は、サードパーティー製のAI画像アップスケーラーがおすすめです。
Midjourneyの代替になる無料のAI画像アップスケーラーおすすめ
Midjourney以外にも、さまざまなAI画像アップスケーラーが存在します。なかには無料で使えるソフトもあるため、Midjourneyのアップスケール機能の代替として使用することも可能です。
WindowsとMacの両方で使用可能なAiarty Image Enhancerは、初心者でも簡単に操作できる無料のAI画像アップスケーラーです。
Midjournyによって生成されたAI画像・写真だけでなく、niji・journeyで生成された2次元のイラストを高品質なまま最大8倍までアップスケールすることができます。なお、Stable DiffusionやPicWish、DALL-E 3、Image Creator from Designerなどの生成画像にも対応しています。
細かい部分をAIが自動的に補完しながら画像をよりくっきりさせてくれるので、32KサイズまでにMidjourneyのAI生成画像をアップスケーリングしても画質が落ちなく、元画像より鮮明になりました。
最大の特徴は、複数枚のAIイラスト・画像を一気にアップスケールできる点です。
MidjourneyのAI生成画像をアップスケーリングする方法
無料のAI画像アップスケーラーであるAiarty Image Enhancerを使ってMidjourneyで生成された画像をアップスケールするする方法は以下のとおりです。
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STEP.1
Aiarty Image Enhancerを起動して、画面の左下にある「追加」ボタンをクリックし、Midjourneyによって生成されたAI画像ファイルを選択します。
アップスケールしたいMidjourneyのAI画像を直接Aiarty Image Enhancerのウィンドウにドラッグ&ドロップすることもできます。
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STEP.2
画像を読み込んだら、画面の右側にある「AI細部加工」で画像アップスケールの設定を行います。メディアライブラリ内の画像を複数選択して、一括で画像アップスケールの設定を行うも可能です。
- • ハードウェア:画像処理を行うために必要なCPUまたはGPUを選択します。パソコンにあまり高い負荷をかけ続けないように、GPUを使うのがおすすめです。
- • AIモデル:画像アップスケールに使用しているAIモデルを選択します。「細部加工 GAN v2」、「鮮明化 Diff v2」、「写真向け v3」の3つのパターンがあります。
- • 拡大:画像アップスケールの倍率を選択します。MidjourneyのAI生成画像を4Kか8K解像度にアップスケールしたい場合は、直接ドロップダウンリストから「4K」、「8K」を選択します。
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STEP.3
最後は、画面右下の「RUN」をクリックしたら、Midjourneyで生成された画像をアップスケールしてローカルデバイスに保存することができます。
Aiarty Image Enhancerを使ってMidjourneyのAI生成画像をアップスケーリングしたら、ノイズが少なくなり、元画像よりも鮮明になりました。
拡大して比較してみると、線が滑らかにきれいになっていることがわかります。
この記事を書いた人:かほ
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