【2025年版】AIで写真のいらないところをきれいに消す方法と解説!

写真を撮影すると、意図せず不要なものが写り込んでしまうことがあります。
例えば、観光地での人混み、背景に映り込んだ看板、または不要な影や物体など。それらがあると、せっかくの素敵な写真の魅力が半減してしまいますよね。
この記事では、写真からいらないところを消す方法をわかりやすく解説していきます。
(1)写真のいらないところを消すには?
写真のいらない部分を消す作業とは、画像内に不要なオブジェクトや要素を取り除き、元の画像が持つ美しさや意図した構図を強調するための作業と言えます。
この作業は従来、手動で行うには難しい面がありましたが、近年ではAIを活用したツールが登場し、より手軽で高精度な編集が可能となっています。
AIはどのような仕組みで動作しているか見てみましょう。
- ➊. オブジェクトの認識:AIが画像を解析し、削除したい部分(人や物体など)を自動で認識します。
- ➋. 周囲の情報で補完:削除したい部分の周りのピクセル(色や模様)を基に、空いた箇所を自然に埋める処理を行います。
- ➋.自然な仕上がりを生成:AIは大量の画像データから学習しているため、削除後も不自然にならず、元から存在していなかったような仕上がりを実現します。
(2)PCソフトで写真から不要な部分を除去する方法
ここでは、PCソフトを使って写真から不要な部分を除去する方法について詳しく解説します。
1. Aiarty Image Mattingを使う方法(背景削除)
Aiarty Image Mattingは、背景を簡単に削除することに特化したAIソフトです。
写真の中で人物やオブジェクトを際立たせたい場合、背景を自動で認識して除去することができ、複雑な作業を手軽に行うことができます。
特に、商品写真やポートレートなど、背景を整理することが重要な場面で効果的です。
- 1. Aiarty Image Mattingを起動して、編集したい画像をドラッグ&ドロップでソフトに取り込みます。
- 2. 赤色で囲まれた「開始」アイコンをクリックします。すると、AIモデルの読み込みとAI加工が自動に行われます。
- 3. AIによる加工が完了すると、以下の画面が表示されます。プレビュー画面中央にあるスライドバーを左にドラッグすると、背景が徐々に除去される様子を確認できます。
- 4. 最後に、画面右下にある「書き出し」アイコンをクリックすれば、作業は完了です。



<Aiarty Image Mattingの基本情報>
対応OS | Windows・Mac対応 |
価格 | 現在は無料で利用可能 ※ 後はなんらかの形で課金が発生するものと考えられる。 |
特徴(機能) | 背景透過、背景加工(ぼかしやモザイク)、簡単な画像編集、モノクロ化 |
2. Adobe Photoshopを使う方法(任意のオブジェクト削除)
Photoshopで「コンテンツに応じた塗りつぶし」を使う事で、不要なオブジェクトや要素を自然に削除可能です。
以下に、具体的な操作手順を説明します。
- 1. まず、Photoshopを起動し、編集したい画像を開きます。メニューから「ファイル」→「開く」を選択し、目的の画像ファイルを選択してください。
- 2. 適切な選択ツールを選んで、削除したい部分に選択範囲を設定します。
- 3. 上部メニューバーの「編集」>「コンテンツに応じて塗りつぶし」をクリックすると、AIが自動で不要な部分を補完します。
- 4. 必要に応じて微調整を加えて完成です。(完成後の画像は以下の通りです。)


(3)オンラインサイトで写真の不要な部分を除去する方法
写真から不要な部分を取り除くために、ブラウザで使えるWebサービスを使用する方法があります。
これらのサービスを利用すれば、インストール手間が要らず、手軽に画像の編集が可能です。
以下、いくつかの代表的なサービスとその特徴、および無料版を使ったテスト結果について詳しく説明します。
今回使用するテスト画像はこちらです。この画像では、右上に写っている大人の手を消してみたいと思います。

1. Cleanup.pictures
Cleanup.picturesは、AIを活用したオブジェクト除去ツールです。
ブラウザ上で動作し、ドラッグ&ドロップで画像をアップロードするだけで、簡単に不要な部分を削除できます。
アカウント登録 | 不要 |
機能(特徴) | シンプルで直感的な操作性 人物や物体の除去に最適 無料プランあり(一部制限あり) |
価格 | 3ドル/月額から ※無料版ではエクスポートは720pxまで |
公式サイト | https://cleanup.pictures/ |
テスト結果 | ![]() |
2. Fotor
Fotorは、多機能な画像編集サービスで、不要なオブジェクトを削除する機能も備えています。
初心者でも操作しやすいインターフェースが魅力です。
アカウント登録 | 必要 |
機能(特徴) | 背景除去やオブジェクト除去が可能 他の編集機能も充実 無料プランで基本機能が利用可能 |
価格 | 3.33ドル/月額から |
公式サイト | https://www.fotor.com/jp/features/remove-object-from-photo/ |
テスト結果 | ![]() |
3. Inpaint
Inpaintは、画像内の不要な部分をAIが自動で補完し、自然に仕上げることができるサービスです。
アカウント登録 | 不要 |
機能(特徴) | 高精度なオブジェクト除去機能 シンプルでわかりやすい操作方法 一部機能は有料 |
価格 | 1000クレジットは29.99ドル(1クレジット=1枚) |
公式サイト | https://www.theinpaint.com |
テスト結果 | ![]() |
4. Pixlr
Pixlrは、オンライン版のPhotoshopといえるほど多機能な編集ツールで、不要な部分の除去も簡単に行えます。
アカウント登録 | 不要 |
機能(特徴) | 高度な画像編集ツールを搭載 背景削除やオブジェクト除去に対応 無料プランでも基本機能を利用可能 |
価格 | 2.49ドル/月額から ※毎日無料で3枚まで編集と保存可能 |
公式サイト | https://www.pixlr.com |
テスト結果 | ![]() |
次はCleanup.picturesで写真のいらないところを消すやり方を説明しますね。他のサイトでも大体同じだから、参考にしてみてください。
- 1. Cleanup.pictures(https://cleanup.pictures/)の公式サイトにアクセスします。
- 2.「Click here or drag an image file」アイコンをクリックして、画像をアップロードします。
- 3. 無料版を使用したいだから、「Continue with SD」をクリックします。
- 4. 修正したい箇所をブラシで塗るだけで、AIが自動で除去します。
- 5. 画面右上の「download」をクリックすると、完成後の画像が保存されます。




(4)AIツールで写真から不要な部分を除去する時の注意点
AIは高度な処理を行うものの、複雑な背景や被写体の場合、完全に自然な仕上がりにならないことがあります。
特に、背景が入り組んでいる場合や、消去するオブジェクトが大きく、背景との境界線が曖昧な場合は、不自然さが目立つことがあります。
同じ写真でも、使用するAIツールによって仕上がりが異なる場合があります。そのため、複数のツールを試してみて、自分が求める結果を得られるツールを選ぶと良いでしょう。
また、同じAIツールを使用しても、同じ処理を繰り返すと結果が微妙に異なることがあります。たとえば、写真から電線を消す作業を複数回行うと、電線が消えた後の背景の塗りつぶし方が毎回少しずつ変わることがあります。
加えて、削除する範囲が大きすぎないかや、全体のバランスが崩れていないかを事前に確認することも大切です。
これらのポイントを意識することで、より自然な仕上がりを目指すことができます。
(5)感想
以上、AIで写真から不要な部分を消す方法についてご紹介しました。
PCソフトを活用する方法と、オンラインサイトを利用する方法、それぞれに特徴があり、用途や状況に応じて使い分けることが重要です。
PCソフトは高い精度と多機能性が魅力で、本格的な編集をしたい方に最適です。一方、オンラインサイトは手軽に利用できるため、時間をかけずに簡単な編集をしたい場合に便利です。
ぜひ、今回ご紹介した方法を参考に、自分のスタイルに合ったAIツールを活用してみてください。
不要な部分を取り除くことで、写真の魅力をさらに引き立てることができるでしょう。

この記事を書いた人:小林浅
好きな仕事を追い求めるうちにweb業界へと流れ着く。AI(人工知能)に関する技術や、製品・サービスなどの紹介記事を提供しています。