写真や画像のぼやけた文字を無料でくっきり!おすすめAIツール6選【検証付き】

写真やスキャンした書類、スクリーンショットの文字がぼやけて読みにくいと感じたことはありませんか?
ピンぼけや低解像度によって文字がにじんでしまうと、内容を正確に読み取るのが難しくなります。
そこで本記事では、写真や画像内のぼやけた文字を無料でくっきりさせる方法とおすすめAIツール、を詳しく解説します。
(1)AIでもぼやけた文字をくっきりさせることが難しい!
現在のAI技術を使って写真や画像内のぼやけた文字をくっきりさせることが難しいのは、AIが元の文字情報を正確に把握できないためです。
ぼやけた画像では、文字の輪郭や細部が不明瞭になっており、AIはあくまで学習データに基づいて推測や補完を行うしかありません。
しかし、文字の種類や背景、ぼやけ具合によってはAIの推測が外れることも多く、誤った形に復元される可能性があります。
特に解像度が低い場合やノイズが多い場合は、AIでも文字と背景の区別が難しくなり、処理の精度が大きく低下します。
このように、AIの補完能力には限界があり、元の情報が失われた状態では、文字を正確かつ明瞭に再現するのは非常に困難です。
(2)無料でぼやけた文字をくっきりさせるAIツール6選
ここまでの内容を読んで、AIに過度な期待はしない方がいいと思われたかもしれません。
それでも「どうしてもAIで試してみたい」という方のために、いくつかのツールをご紹介します。中には完全無料で使えるオープンソースのものや、無料で試せるものもあります。
画像の状態によって結果はさまざまですが、「お試し感覚」で使ってみるという前提でご覧ください。
それでは、AIツールを見ていきましょう。
PCソフト | Aiarty Image Enhancer |
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オンラインサイト | waifu2x |
VanceAI | |
MyEdit | |
Let's Enhance | |
スマホアプリ | Remini |
▾検証用の画像

項目の種類:JPGファイル, 大きさ:308x164, サイズ:8.0KB
1. Aiarty Image Enhancer
- 形式:PCソフト
- 価格:無料(有料プランもある)

Aiarty Image Enhancerは、AI技術を活用して画像の品質を向上させるソフトウェアです。
主な機能として、ノイズ除去、ぼかしの解消、解像度の向上、細部の生成などがあり、低解像度や劣化した画像を高品質に補正できます。
特に、最新のディープラーニングアルゴリズムを用いて、肌や髪、テクスチャなどの細部を自然に再現することが可能です。最大32Kの高解像度までアップスケールでき、印刷や大型ディスプレイなどの用途にも適しています。
4つのAIモデルを搭載しており、ぼやけた文字をくっきりさせるために、どのAIモデルが最も効果的かを一つずつ試すことができます。
また、無料版が用意されているため、まずは気軽に試せる点も魅力です。
無料版の機能制限 | 処理できる枚数が10枚まで |
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公式サイト | https://jp.aiarty.com/aiarty-image-enhancer/ |
▾処理後の画像

2. waifu2x
- 形式:オンラインサイト
- 価格:完全無料

waifu2xは、主にアニメ画像やイラスト向けに開発されたAIベースの画像拡大・ノイズ除去ツールです。
畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を基盤としており、画像を拡大する際に、ぼかしを抑えながらディテールを補完する能力に特徴があります。
もともとは日本発のオープンソースプロジェクトで、シンプルながら高性能で、現在も多くの派生版がウェブ上で公開されています。
アニメやイラスト画像を対象に設計されているため、文字のような細かい構造の復元にはやや限界があります。ただし、軽度のぼやけやノイズであれば、ノイズ除去機能によって読みやすくなる場合もあります。
文字がはっきりした線で構成されている画像(例:漫画のセリフやイラスト内の文字)であれば、効果が期待できるでしょう。
無料版の機能制限 | なし |
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公式サイト | https://www.waifu2x.net/index.ja.html |
▾処理後の画像

3. VanceAI
- 形式:オンラインサイト
- 価格:無料(有料プランもある)

VanceAIは、AI技術を活用して画像を自動で補正・加工できる多機能なオンライン編集サービスです。
特に、解像度の向上(アップスケーリング)やノイズ除去、ぼかしの軽減に優れています。
5種類のAIモデルが搭載されており、その中には文字の補正に特化した「テキスト」というAIモデルも用意されています。
実写画像内の文字はもちろん、スキャン文書やスクリーンショットなど、さまざまなタイプの画像に対応可能です。
ただし、AIはあくまで推測に基づいて処理を行うため、元の文字を完全に正確に再現できるとは限らない点には注意が必要です。
無料プランでは、月あたり3ポイントが付与され、画像1枚の処理につき1ポイントが消費されます。
無料版の機能制限 | 1ヶ月に処理可能な画像枚数は3枚まで |
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公式サイト | https://vanceai.com/ja/image-enhancer/ |
▾処理後の画像

4. MyEdit(マイエディット)
- 形式:オンラインサイト
- 価格:無料(有料プランもある)

MyEditは、AI技術を活用したオンラインの画像、音声、動画編集サービスです。
開発元は、動画編集ソフト「PowerDirector」などで知られるCyberLinkで、初心者でも迷わず使える直感的なインターフェースが魅力です。
ぼやけた文字をクリアにする用途においては、「画像修復」ツールが有効です。AIが画像を自動解析し、文字のような細部の輪郭を強調することで、より見やすい状態を目指します。
ただし、文字が極端に崩れていたり、背景と同化している場合には補正効果が限定的なこともあり、完全な再現は難しい点には注意が必要です。
無料プランでは、1日1回の無料ダウンロード(ウォーターマークなし)が可能です。
無料版の機能制限 | 1日に処理できる枚数が1枚まで |
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公式サイト | https://myedit.online/jp/photo-editor/image-enhancer |
▾処理後の画像

5. Let's Enhance(レッツ・エンハンス)
- 形式:オンラインサイト
- 価格:無料(有料プランもある)

Let's Enhance(レッツ・エンハンス)は、AI技術を活用して画像の解像度を自動で向上させるオンライン画像補正ツールです。
主に写真や画像の拡大(アップスケーリング)を得意としており、画質を劣化させずに高精細な状態へと補完できるのが大きな特徴です。
低解像度やぼやけた画像の細部をAIが推測して補いながら、ノイズやブレを抑えつつ、鮮明さを向上させる機能が充実しています。
これにより、文字が含まれている画像でも、元の状態よりも読みやすくなる可能性があります。
無料プランでは、4クレジット(画像4枚分)が付与され、画像処理を試すことができます。
ただし、出力される画像には透かし(ロゴ)が入るため、本格的に利用したい場合は有料プランの利用を検討するのがおすすめです。
無料版の機能制限 | 処理できる枚数が最大4枚まで ロゴが入っていしまう |
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公式サイト | https://letsenhance.io/ja |

6. Remini(レミニ)
- 形式:スマホアプリ
- 価格:無料(アプリ内で課金がある)

Remini(レミニ)は、AI技術を駆使して、低画質やぼやけた画像・動画を鮮明なHD画質に復元できるスマホアプリです。
スマートフォン向けに提供されており、数回のタップ操作だけで、写真や動画の解像度を大幅に向上させることができる手軽さが魅力です。
ReminiのAIは、画像内のぼやけた部分を自動で解析し、ディテールを補完することで、文字の輪郭をくっきりと強調し、視認性を向上させます。古いスキャン画像や、画質の低いスクリーンショットなども、より見やすい状態へと補正可能です。
無料版は、広告が表示されることや利用回数に制限があるものの、基本的な画像編集には十分な機能を備えています。
初めてReminiを試す方や、頻繁に使用しないユーザーにとっては最適な選択肢です。
無料版の機能制限 | AIフィルターの利用回数には制限がある 広告が表示されている |
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公式サイト | App Store / Google Play |
(3)感想
画像内のぼやけた文字をくっきりと復元するのは、現在のAI技術をもってしても決して容易ではありません。
特に、文字の形が大きく崩れていたり、背景と同化して判別しづらい場合は、どのツールを使っても限界があります。
それでも、今回ご紹介したAIツールを活用すれば、完全な再現は難しくても、「何が書いてあるか読める程度」まで視認性を高めることは十分可能です。
いずれも無料で試せるツールばかりなので、気になるものから実際に使ってみて、ご自身の画像に最も効果があるツールを見つけてみてください。
「読めたらいいな」を「読めた!」に変える一歩として、ぜひ活用してみましょう。

この記事を書いた人:小林浅
好きな仕事を追い求めるうちにweb業界へと流れ着く。AI(人工知能)に関する技術や、製品・サービスなどの紹介記事を提供しています。