JPEG画像や写真の画質を上げる方法!AIで一瞬で高画質化!
写真を撮ったものの、後で見ると解像度が低くてぼやけていたり、ノイズが目立ってしまうことがありますよね。
特にJPEG形式は、圧縮時に画質が劣化しやすいという特徴があるため、気づかぬうちに細部が失われてしまうことが多いです。
今回の記事では、JPEG画像の画質を向上させる方法についてご紹介します。
(1)JPEG形式とは?
JPEG(ジェイペグ)は、画像圧縮の方式のひとつで、特に写真やカラー画像に広く使用されています。
正式には「Joint Photographic Experts Group」の略で、このフォーマットは高い圧縮率を誇り、画像ファイルのサイズを大幅に小さくすることができます。
JPEGの圧縮は「不可逆圧縮(情報損失あり)」なので、一度圧縮してしまうと、元の画像に戻すことができません。
そのため、圧縮処理を繰り返すごとに画質が徐々に低下します。例えば、モザイク状になったり、ノイズが増えたり、色の階調が不自然になったりします。
(2)JPEG画像の画質を上げるメリット
JPEG画像の画質を上げることは、さまざまなメリットをもたらします。
まず、写真のクオリティが向上し、細部まで美しく表現できるようになります。例えば、風景写真であれば、遠景の山の稜線や、人物写真であれば、肌の質感や瞳の輝きをよりリアルに捉えることができます。
また、印刷品質の向上にもつながり、写真集やポスターなど、高品質な印刷物を作成する際に大きなメリットとなります。
さらに、SNSやWebサイトでの画像の見栄えの改善にも効果的です。高画質な画像は、ユーザーの目を引きつけ、より魅力的なコンテンツを提供することができます。特に、スマートフォンで撮影した写真をSNSに投稿する際など、画質の良し悪しが、写真の印象を大きく左右することがあります。
(3)どうやってJPEGの画質を上げるか?
AI(人工知能)の進化により、JPEG画像の画質を上げるための手法が多岐にわたるようになりました。
これらの手法は、それぞれが画像の特定の側面を改善するのに特化しています。例えば、
- ✅ 解像度向上:解像度を引き上げて細部まで鮮明にする
- ✅ ノイズ除去:圧縮によるザラつきやノイズを取り除く
- ✅ シャープネス調整:画像の輪郭を強調してシャープに見せる
- ✅ 色調補正:全体の色合いやコントラストを調整して自然な色調に仕上げる
- <ヒント>
- 解像度の向上以外にも、例えばPhotoshopのような高度な画像編集ソフトを使用して、個別に調整する方法もあります。
- しかし、これには専門的な知識が必要で、作業量も非常に多いため、手間がかかります。また、時間と労力をかけても、必ずしも満足のいく結果が得られるとは限らないので、おすすめできません。
近年、これらの手法を一本のソフトに統合し、より高度で効率的な画像処理を実現するAIを使用したソフトが次々と登場しています。
これらのAIソフトは、画像の様々な要素を総合的に分析し、最適な処理を自動で行うことで、従来の手法では実現できなかったレベルの高画質化を実現しています。
(4)AIソフトを使ってJPEGの画質を上げる方法・手順
ここから、JPEGの画質を上げるためにおすすめのAIソフト、および具体的操作方法と手順を解説していきます。
1. おすすめのAIソフト
JPEGの画質向上に使えるAIソフトは多数ありますが、その中でも特におすすめしたいのが「Aiarty Image Enhancer」です。
Aiartyは、WindowsとMacに両対応しており、手頃な価格でありながら、非常に高品質な画質補正が可能なソフトです。
解像度の引き上げ、ノイズ除去、シャープネスの調整、さらには色調の補正など、JPEG画像の改善に必要な機能をすべて兼ね備えており、初心者から上級者まで誰でも簡単に使えます。
また、最大8倍の高精細な拡大が可能で、4K画像を32Kにまで書き出すこともできます。
通常の写真だけではなく、風景などの画像、人物画像やアニメ/イラスト画像、AIで生成した画像などにも、勿論使用できます。プライベートユースだけでなく、業務用途でも充分に活用できるシーンが多々。
「コストを抑えつつ、プロフェッショナルな仕上がりを求めている」という方には、ぜひAiarty Image Enhancerを試してみてください。
2. AiartyでJPEGの画質を上げる手順
Aiarty Image Enhancerを起動すると、このような画面になります。
上図の赤枠内の矢印マークをクリックするか、JPEGファイルを直接ドラッグ&ドロップするかして、高画質化したいJPEG画像を選択します。
すると、画像の高画質化処理が自動で開始されます。
自動補正では、「ぼやけを除く ⇒ ノイズを除去 ⇒ 圧縮による劣化を低減 ⇒ 2倍アップスケール」っていう順番に作業するようです。
完了したら、画面中央に画像の高画質化前(左)と高画質化後(右)が並びます。
これ以上画質を向上させるために、上図の赤枠内のように、画像の種類によって下記の3種類のAIモデルを選択して、最適な高画質化の方法を選べます。
- ➊. 細部加工 GAN v2:画像のディテールを強化するのに特化したモデル。(以下図1)
- ➋. 鮮明化 Diff v2:ぼけの除去やノイズ除去に特化したモデル。(以下図2)
- ➌. 写真向け v3:文字通り写真向けのモデル。(以下図3)
基本的に、髪の毛など元からディティールの細かい画像には「細部加工 GAN v2」を、アニメ調のイラストには「鮮明化 Diff v2」を選ぶのが良いでしょう。
また、「拡大」の設定として、拡大倍率、または目的な解像度を選択することができます。
設定が終わると、次のような画面が表示されて、「開始」をクリックすれば、自動処理が開始します。
プレビュー画面で高画質化前と後の比較ができます。
エクスポート設定で、フォーマット、画質(圧縮率)、保存先を設定し、「RUN」をクリックします。
このようにして、AIでJPEG画像を高画質化することができます。
(5)JPEG画像の画質向上に関する注意点
JPEG画像の画質を向上させる際には、いくつかの重要な注意点を押さえておく必要があります。
まず、極端に劣化している画像ををいくら補正しても、完全に元の高画質を復元することはできません。
AIはあくまで元の画像の情報を基に予測を行うため、元の画像に含まれる情報が限られている場合、復元できる範囲にも限界があります。
また、AIモデルによって、得意とする画像の種類や処理方法が異なります。風景写真、人物写真、イラストなど、画像の種類に合わせて最適なAIモデルを選ぶことが重要です。迷ったときは、一つずつ試してみてください。
さらに、AIで処理した画像は、元の画像とは異なるデータになります。大切な画像は、必ずオリジナルを保存しておくことをお勧めします。
(6)感想
JPEG画像の画質向上には、手動で調整する方法もありますが、手間がかかり、限界もあるため、少し時代遅れに感じられます。
それに対して、AI技術を活用すれば、手軽に高品質な仕上がりを実現でき、解像度の向上だけでなく、ノイズ除去や色調補正なども自動で行ってくれるため、作業時間を大幅に短縮できます。
もちろん、完璧な復元は難しい場合もありますが、日常的な画像修正や細かな調整には非常に効果的です。
この記事で紹介した内容を参考にすれば、JPEG画像の画質を簡単に向上させることができるので、ぜひ試してみてください。
この記事を書いた人:小林浅
好きな仕事を追い求めるうちにweb業界へと流れ着く。AI(人工知能)に関する技術や、製品・サービスなどの紹介記事を提供しています。