写真の歪みを補正する方法！Photoshopとスマホアプリで簡単補正！

写真を撮影した際、建物が斜めに傾いて見えたり、顔の輪郭が不自然に歪んでしまった経験はありませんか？

特に、スマートフォンや広角レンズでの撮影では歪みが発生しやすく、意図しない写真の仕上がりになってしまうことがあります。

そこで本記事では、写真の歪みの種類と原因から、写真の歪みを補正する方法まで詳しく解説します。

（1）写真の歪みの種類とその原因

写真の歪みは、撮影時のレンズの特性やカメラの角度、被写体との距離などによって発生します。主に以下の3つのタイプに分類されます。

1. レンズ歪み（光学歪み）

カメラのレンズが原因で発生する歪みで、特に広角レンズを使用した際に目立ちます。

• 樽型歪み：画像の中心が膨らんで見え、周囲が引っ張られるような形状になる。
• 糸巻き型歪み：画像の中心が縮み、四隅が外側に引っ張られるような形状になる。
• 複雑歪み：樽型と糸巻き型の歪みが混ざったような形状。

2. 遠近歪み（パースペクティブ歪み）

カメラの角度や撮影距離が原因で生じる歪みです。特に建物や人物を近距離で撮影すると発生しやすくなります。

• 建物が斜めに傾く：下から見上げて撮影すると、建物が内側に倒れたように写る（逆台形の形状）。
• 顔や体のバランスが崩れる：近距離で撮影すると、手前にある部分が大きく、奥にある部分が小さく写る。

3. 顔の歪み

特にスマートフォンの広角レンズでの撮影時に目立つ歪みです。

• 顔のパーツが引き伸ばされる：自撮り時に顔の端が引っ張られ、鼻やアゴのバランスが崩れる。
• 歪んだ表情になる：極端な角度から撮影すると、顔の一部が大きく、または小さく見える。

（2）Photoshopで写真の歪みを補正する方法5選

WindowsやMacパソコンで写真の歪みを補正するには、Adobe Photoshop(フォトショップ)を使用すると高精度な調整が可能です。

Photoshopにはさまざまな補正機能が搭載されており、用途に応じて最適なツールを選ぶことで、自然な仕上がりにすることができます。

1. Camera Rawフィルターを使用して歪みを補正

Camera Rawフィルターは、主にRAW画像の編集に使用されますが、JPEGやPNGでも利用できます。

• 手順
• ①. [フィルター] → [Camera Rawフィルター] を開く



• ②. [レンズ補正] タブを選択



• ③. [ゆがみ] スライダーを調整して、樽型や糸巻き型の歪みを修正
• ④. 必要に応じて、[周辺光量補正] を使用し、パースを調整

2. 遠近法ワープを使用して歪みを補正

遠近法ワープは、写真内の特定のエリアの遠近感を調整するのに適しています。

• 手順
• ①. [編集] → [遠近法ワープ] を選択



• ②. 歪みを修正したいエリアを囲むようにグリッドを作成



• ③. コントロールポイントをドラッグして遠近感を調整



• ④. [適用] をクリックして補正を確定

3. 広角補正を使用して歪みを補正

広角レンズは、画角が広いため画像の端が大きく歪むことがあります。広角補正ツールを使うことで、自然な見た目に修正できます。

• 手順
• ①. [フィルター] → [広角補正]を選択



• ②. 自動検出されるレンズプロファイルを確認（手動調整も可能）



• ③. [歪み補正] スライダーを調整し、直線を自然に補正
• ④. 必要に応じて、個別のエリアをブラシで補正

4. レンズ補正を使用して歪みを補正

レンズ補正フィルターは、レンズごとの歪みをプロファイルベースで補正する機能です。

• 手順
• ①. [フィルター] → [レンズ補正] を選択



• ②. [カスタム] タブで [歪曲収差] を調整



• ③. 画像内のグリッドを確認しながら直線をまっすぐに補正
• ④. 必要に応じて、[色収差補正] や [周辺光量補正] も調整

5. ゆがみツールを使用して顔の歪みを補正

ゆがみツールは、人物の顔を自然な印象に補正するのに役立ちます。

• 手順
• ①. [フィルター] → [ゆがみ]を選択



• ②. [顔ツール]（自動認識） を使用し、目・鼻・口の位置や大きさを調整



• ③. 手動でブラシを使用し、必要に応じて形を整える
• ④. [適用] をクリックして変更を確定

Photoshopを使用するメリットは、高精度な補正が可能で、多機能な編集ができる点です。

ただし、ソフトの習得には時間がかかることがあります。

（3）スマホアプリで写真の歪みを簡単に補正する方法3選

スマートフォンのアプリを活用すれば、PCソフトを使用しなくても手軽に写真の歪みを補正できます。

ここでは、厳選した3つのアプリとその使い方を紹介します。

1. Snapseedで歪み補正

SnapseedはGoogleが提供する無料の画像編集アプリで、簡単な操作でパース補正が可能です。

• やり方
• ①. [ツール] → [射影変換] を選択
• ②. 写真を上下左右にスライドさせ、撮影角度を調整。
•           直感的な操作で、”結構な範囲”の角度補正が可能。
•           目的の被写体の歪みが最小限になるように調整。

2. Lightroom(モバイル版)で歪み補正

Lightroomは、Adobe が提供するプロ仕様の写真編集アプリです。ジオメトリパネルのツールを使用すると、画像のゆがみを補正したり、線をまっすぐにしたりできます。以下のものが含まれます。

• やり方
• Upright：遠近感補正の自動および手動オプションが表示。
• 自動 Upright：写真の遠近感が自動的に補正。
• ガイド付き Upright：画像にガイドを描くことで、直線を手動で定義できる。
• 変形：画像ジオメトリの様々な要素を調整するためのスライダーが表示。

3. SKRWTで歪み補正

SKRWTは、建物や風景写真の歪み補正に特化したアプリです。見上げるように撮影したビルのすぼまり（台形歪み）も修正可能。

• やり方
• ①. 補正したい状態のアイコンを選ぶ。
• ②. スライダーを動かすことで、補正の強度を調整。

スマホアプリの利点は、手軽に操作できることと、外出先でもすぐに補正できることです。

一方で、細かい調整には限界がある場合があります。

（4）オンラインサイトで写真の歪みを補正したいか？

写真編集のオンラインサービスは年々進化しており、高画質化や色補正、背景除去など、多機能なツールが次々と登場しています。

しかし、「写真の歪み補正」 に特化したオンラインサイトは、現時点ではほとんど存在していません。

その原因として考えられるのは、以下の点です。

• ✅ 需要が少ない可能性
• 写真の歪み補正はニッチな機能であり、一般的なユーザーの関心は低いと考えられます。
• ✅ 開発コストと収益性の問題
• 歪み補正には高度な画像解析が必要で、開発コストがかかる割に収益化が難しい可能性があります。そのため、多くの企業は「高画質化」や「フィルター機能」など、より需要の高い分野に注力しているのかもしれません。
• ✅ 代替手段の存在
• すでにPhotoshopやLightroomなどのPCソフト、SnapseedやSKRWTなどのスマホアプリで高度な歪み補正が可能です。

（5）感想

写真の歪みは、撮影時のレンズの特性や撮影角度によって発生しますが、適切なツールを活用すれば簡単に補正できます。

特に、PCソフトは高精度な補正が可能で、プロの編集作業にも適しています。

一方で、スマホアプリは手軽に補正できるため、SNS用の写真編集にも便利です。

今回ご紹介した方法を参考に、写真の歪みを補正する楽しさ、そしてより美しい写真との出会いを体験してみてください。

この記事を書いた人：小林浅

好きな仕事を追い求めるうちにweb業界へと流れ着く。AI（人工知能）に関する技術や、製品・サービスなどの紹介記事を提供しています。