AIで画像や写真の拡張(引き伸ばし)ができるアプリ/ソフト/サイト!
写真を加工していると、
「ここにもう少し余白があれば、もっと良い構図の写真になるのになあ。」
そんな時、AIが写真に写っていない部分を自動で生成してくれる「拡張AI」を活用すれば、そんな願いを簡単に叶えられるかもしれません。
この記事では、AIで画像や写真を拡張するためにおすすめのスマホアプリやPCソフト、WEBサイトをまとめて紹介します。
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Aiarty Image Enhancer - さらに画像の画質を向上させる
AIによる画像を高品質化・拡大するための専門ソフトです。拡張後の画像の細部までしっかりと捉えて鮮明さを強調し、ノイズ・ぼかしを除去し、超高解像度の画像に変換できます。
(1)AIによる画像や写真の拡張とは?
拡張AIとは、生成AIによる画像補完で欠けや見切れを自然に広げるという技術です。
具体的に、AIで画像の見切れている部分や画像には存在しない部分を自然に補完し画像を広げてくれます。
写真、イラスト、絵画…など、テイストに合わせて自然に拡張してくれるので幅広い用途で活用することができますよ。
例えば、16:8や2:1など、写真の比率はさまざまですが、利用したい比率にちょうどよい写真がない場合でもAI拡張を使えば縦横比に合わせて足りない部分を補完してくれます。スマホで縦に撮影した画像を横画像として使いたいときなどにも重宝します。
実際に、しかし、AI拡張はあくまでもAIによる予測補完になるため現実とは異なります。
ある程度自然に画像が補完されているため違和感を感じることは少ないですが「現実の写真とは異なる」という点には注意が必要です。
(2)【スマホ向け】AIで画像を拡張するアプリおすすめ
画像拡張AIとして、多くのスマホアプリが登場しています。そのなかでも、人気の高いアプリを3つ紹介します。
1位:CapCut
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【対応OS】:iPhone / Android
【価格】:無料(アプリ内課金がある)
CapCut(キャップカット)は、無料で高機能の動画編集アプリです。
編集機能が豊富で、PC用の他の動画編集ソフトにも負けない程の能力を持ち、スマホ1台で高品質な編集を行うことができるのが凄い!
今特に注目を集めているのが、CapCutで使えるAI拡張機能です。
写真に写っていない部分をAIが瞬時に自動生成してくれる機能で、その完成度の高さに驚く人が続出!
例えば、本来の写真には写っていない建物や景色が、元画像に馴染む形で表現されていてびっくり!撮影者ではない人が見ると、AIで拡張したものも実際にその場で撮ったように感じるかもしれません。
もちろん、時にはちょっぴり不思議な画像へと変換されることもあります。
とてもハイクオリティな加工が無料で楽しめるため、ぜひ一度試してみてくださいね。
2位:YouCam Enhance
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【対応OS】:iPhone / Android
【価格】:無料(アプリ内課金がある)
YouCam Enhanceは、AI技術を駆使して写真のクオリティを大幅に向上できる写真加工アプリ。
AIを使ったいろいろな機能が揃っていて、高画質化以外に鮮明化や背景透過、ノイズ除去、アップスケーリングなど、加工できることが多いのが特徴です。
中には、画像の比率にとらわれず、自由に背景をAI拡張するも、勿論対応可能です。
背景拡張は思ってたよりリアルで、ビビりました。いろいろな比率の画像を拡張できます。
時々変な画像が生成されちゃうこともあるのですが、何回か生成すると割と自然な背景を生成してくれます。
しかし、無料プランでは加工できるのが1日3回までとなっており、一度にたくさん加工したい場合は有料版がおすすめです。
痒いところに手が届く使い勝手の良いアプリだなと感じています。
3位:Meitu
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【対応OS】:iPhone / Android
【価格】:無料(アプリ内課金がある)
Meitu(メイツ)は、画像編集や写真加工に特化したスマホアプリです。
基本的に、自撮りの顔を加工・補正、つまり“盛る”ことを目的に使用されています。
最近では流行のAI機能が豊富に追加され、高品質なAI画像やAIイラストの生成が可能です。
また、Meituには「背景伸ばし」を搭載しているため、AIを活用して本来写っていなかった背景部分を自動生成することができます。
画像の拡張比率をカスタマイズできるし、加工したい写真を選ぶだけで、元画像に馴染むような余白を瞬く間に生み出してくれるところが魅力。
しかし、インスタ映えする写真の背景を少しだけ拡張するなら、この機能は十分に使えますが、あまりにも複雑な画像の拡張には向いていません。
(3)【PC向け】AIで写真を拡張するソフトおすすめ
ここからは、WindowsとMacパソコンの上で、写真や画像を簡単に拡張できるソフトをご紹介します。
1位:Photoshop
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【対応OS】:Windows / Mac
【価格】:2,380 円 / 月額
Photoshop(フォトショップ)とは、デザイン系ソフトで有名なAdobe(アドビ)社が提供している写真編集ソフトです。
写真を見栄え良くするだけではなく、写真の合成や切り抜き、またブラシ装飾による魅力的な加工も可能となっています。
2024年4月にリリースされたベータ版では、「生成拡張」と「生成塗りつぶし」が新機能として追加されました。
この「生成拡張」を使用すると、写っていない画像を生成して、背景を簡単に伸ばすことができます。
具体に、画像の境界線をクリックして外側にドラッグするだけで、より大きな背景の作成や縦横比の拡大などをおこなうことができます。
モノによっては生成精度がまだ低いことがありますが、Photoshopのバージョンが上がるたびにもっと進化していくと思いますので、これからも楽しみです!
2位:Luminar Neo
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【対応OS】:Windows / Mac
【価格】:$79.00 / 年間、$149.00(買い切り)
【公式ページ】:https://skylum.com/jp/luminar
Luminar Neoは、最先端AIを搭載した写真現像ソフト。
AIの力を用いて人間では時間のかかる複雑な編集も正確に、自然に、ワンタッチの一瞬で処理可能です。
複雑な知識は全く不要。Photoshopのような複雑な操作はAIに全てお任せ。
Luminar Neo 1.17.0アップデートで追加された新機能「ジェネ拡大」を使えば、写真の境界を引き伸ばし、元の構成に新しい次元を追加できます。
写真の端をドラッグするだけで、ジェネ拡大が新しいスペースを周囲のシーンに馴染むAI生成されたリアルなビジュアルで埋めてくれます。これにより、パノラマの風景を広げたり、一般的なアスペクト比から解放されたり、お気に入りの写真に空間的な余裕を持たせられます。
ちなみに、Luminar Neoはフル機能のスタンドアロンソフトですが、Adobe Lightroom ClassicやPhotoshop のプラグインとして利用可能です。
(4)【WEBサービス】AIで写真を拡張するサイトおすすめ
AIで写真を拡張するために、WEBブラウザの上で直接に使用可能なオンラインサイトも利用できます。
1位:Canva
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【アカウント登録】:必要
【価格】:無料・有料($120.00 / 年間から)
【公式ページ】:https://www.canva.com/ja_jp/
Canvaとは、オンラインで使えるグラフィックデザインツールです。
61万点ものテンプレートと、1億点の素材(写真、動画、イラスト、音楽)があり、ドラッグ&ドロップの簡単操作で誰でも簡単にあらゆるデザインを作成できます。
写真の背景を伸ばす機能はCanvaの有料プラン「Magic Expand」で利用できます。
縦長の画像や写真を横長に引き伸ばしたり、移っていないフレーム外の風景を認知してデザインに合った画像へ加工が可能です。
単色の画像はもちろん、柄が入り組んだ画像や人物が移っている写真の背景も伸ばす機能があります。
写真の背景を伸ばすことで希望のサイズに変換できるため、写真使用の幅も広がります。
しかし写真や画像によっては自然な仕上がりにならない場合もあるので注意してください。
2位:Clipdrop
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【アカウント登録】:必要
【価格】:無料・有料($11 / 月額から)
【公式ページ】:https://clipdrop.co/
Clipdropは、画像生成および画像編集を行えるAIツールです。
ブラウザ上でドラッグ&ドロップするだけで、写真内の物体を切り抜き、背景の削除や明るさ、解像度の調整など、さまざまな編集が可能です。
Clipdropのサイト内には、「Uncrop」という写真を自動で拡張できる無料機能があります。
Uncropは風景写真だけでなく、模様などのデザイン画像の背景も自然に引き伸ばすことができます。複雑な背景でも自然な仕上がりを実現しています。
ただし、写真や画像によっては、引き伸ばした結果として人物が生成されたり、予想外の仕上がりになることがあるため注意が必要です。
希望通りの背景に引き伸ばせなかった場合でも、再度生成することが可能なので、諦めずに何度も挑戦することが重要です。
(5)まとめ
いかがでしょうか。
今回は、AIで写真や画像を拡張できるスマホアプリ、PCソフト、WEBサイトをそれぞれに紹介しました。
AIによる写真の拡張は、まだまだ発展途上の技術とはいえ、かなり便利な機能であることが実感できました。
「この写真の左右もっと余白が欲しい!空間を広げたい!」と思ったとき手軽に出来るのはデザイナーにとってはありがたいです。
ぜひ、本記事の内容を参考にして、AIを使って写真を拡張してみてください。
この記事を書いた人:小林浅
好きな仕事を追い求めるうちにweb業界へと流れ着く。AI(人工知能)に関する技術や、製品・サービスなどの紹介記事を提供しています。