Stable Diffusionクオリティを上げる方法をご紹介:簡単にStable Diffusion画像を高画質化
Stable Difusion、数ある画像生成AIのなかでもトップクラスの知名度を誇り、カスタマイズ性の高さ、ソースコードの無償公開など、多くの方に利用されています。
しかし、Stable Difusionを利用して画像が生成した後、「画像生成したけどクオリティが低い…」「人物絵がぼやけてしまう」などのことがあります。
この記事では、Stable Difusionクオリティを上げる方法について詳しく紹介していきます。より高品質な画像を生成することができます。
Stable Diffusionクオリティを上げる方法@、画像高画質ソフトを使う
Stable Diffusionクオリティを上げる方法A、プロンプト(呪文)のコツをつかむ
Stable Diffusionクオリティを上げる方法B、画像を適当なサイズに設定
Stable Diffusionとは
Stable Diffusionとは、画像生成の分野において使用される最先端の機械学習モデルの一つです。
ユーザーがユーザーは作成したい画像のイメージをテキストプロンプト(例えば「美しい夕日のビーチ」など)で入力として受け取り、AIがその内容に基づいて数秒〜数十秒程度で画像を生成します。日本語には対応していないので、テキストは英語入力する必要があります。
Stable Diffusionで作られる画像は、システムに搭載された「潜在拡散モデル」というアルゴリズムによって生成されています。ユーザーはその潜在拡散モデルが訓練済モデルとして搭載されたシステムを利用するため、アルゴリズムを理解したり、Google Colaboratoryなどの環境でプログラムコードを記述したりすることなく、テキスト入力の操作だけで様々な画像を生み出せます。
- Stable Diffusion機能一覧
- テキストから画像への生成
- 画像から画像への生成
- グラフィック、アートワーク、ロゴの作成
- 画像編集とレタッチ
- 動画制作
Stable Diffusion特徴
📽 高品質な画像生成: Stable Diffusionは、詳細でリアルな画像を生成する能力に優れています。これにより、アート作品やフォトリアリスティックな画像など、さまざまな用途に適しています。
📽 柔軟性: 幅広いプロンプトに対応でき、アニメ風の画像からリアルな写真風の画像まで、さまざまなスタイルでの生成が可能です。
📽 オープンソース: Stable Diffusionは基本無料で使えます。ブラウザ版・ローカル環境の2種類ありますが、課金する場合はブラウザ版のみとなります。
Stable Diffusionクオリティを上げる方法@、画像高画質ソフトを使う
Stable Diffusionが作成した画像には、品質が低い場合、一番簡単な方法は画像高画質化ソフトを使って生成した画像のクオリティを上げることです。以下は、画像高画質化ソフト「Aiarty Image Enhancer」を使用してクオリティを向上させる方法について詳しく説明します。
AI画像高画質ソフト:Aiarty Image Enhancer
- 【対応OS】:Microsoft Windows、macOS
- 【価格】:有料(無料体験版あり)
- 【日本語】:対応
- 【公式サイト】: http://jp.aiarty.com/aiarty-image-enhancer/
Aiarty Image Enhancerは、高度なAI技術を活用した画像高画質性能と、カスタマイズ可能なオプションにより、Stable Diffusionで生成したAI写真の品質向上を簡単かつ効果的に行うことができます。
このソフトは自動高画質化機能が搭載されており、写真や画像からノイズを自動的に検出して除去することができます。また写真や画像の色彩を最適化し、ぼやけた輪郭をシャープにし、隠れているディテールを明らかにしてくれます。低画質の写真のクオリティを簡単に向上させ、4K画質にまで仕上げてくれま、素晴らしい視覚体験を提供します。さらに画質を下げることなく、写真のサイズを拡大できるのも特徴の1つです。
使い方も簡単で、ワンクリックでぼやけた画像をシャープにしたり、色見に補正をかけることでより美しい画像に仕上げることも可能です。
Stable Diffusionで生成したAI写真クオリティを上げる方法
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STEP.1
Aiarty Image Enhancerをダウンロードしてインストールします。そしてソフトを起動します。
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STEP.2
高画質化にしたいAI画像をソフトに追加すると、自動的に画像が加工されます。しばらくお待ちください。
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STEP.3
自動的に加工された写真をもっと細かく調整したいなら、「AI細部加工」で設定をカスタマイズすることができます。
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STEP.4
最後には、加工された画像を確認して、書き出し設定で、画像の出力フォーマットと品質/レベルを設定してから、「RUN」をクリックして加工された写真を保存できます。
Stable Diffusionクオリティを上げる方法A、プロンプト(呪文)のコツをつかむ
画像を作る時に入力する言葉は「プロンプト」と呼ばれています。ここでは簡単に「呪文」と呼びます。この呪文を英語で入力します。
そこでStable Diffusion荒い画像を綺麗にするためには、必ず入れておいた方がいい呪文は以下になります。
- Stable Diffusion高クオリティな画像を生成するテンプレ呪文
- masterpiece(傑作)
- best quality(最高品質)
- high quality(高品質)
- ultra detailed(超精細)
- 4k(4K解像度)
- 8k(8K解像度)
さらに、呪文の右側に数値を入れて、影響を強めることもクオリティを高くするのに重要な方法です。例えば、「(masterpiece:1.2) , (best quality:1.2) , (ultra-detailed:1.2)」と入力して画像生成した結果になります。数値を入れなかった場合よりもクオリティが向上しています。
Stable Diffusionクオリティを上げる方法B、画像を適当なサイズに設定
Stable Diffusionの生成する画像のクオリティを上げる方法の一つとして、画像サイズの設定を適切に行うことがあります。
Stable Diffusion初期設定の画像サイズである「512×512ピクセル」で、このサイズはモデルが最適にトレーニングされ、パフォーマンスを発揮するために設計されています。高品質な画像を生成するために、「512×512ピクセル」を基本にすることは多くの場合で良い結果をもたらします。
画像サイズが大きくなると、クオリティが低い、画像生成にかかる時間が長くなる、指定した画像が生成できないなどの不具合がよく発生します。そこで、サイズを変更する場合でも「512~768」位が良いとされています。
- Stable Diffusion画像生成おすすめのサイズ
- 縦長:Width:512、Height:768
- 正方形:Width:512、Height:512/Width:768、Height:768
- 横長:Width:768、Height:512
Stable Diffusion画像サイズ設定の手順
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初期設定は、「512×512」となっています。赤枠内の「Width」は横のサイズ、「Height」は縦のサイズとなります。サイズを変更する場合は、青色はバーを左右させる(小さくする場合は左へ、大きくする場合は右へ)か、各右上の欄に数値を直接入力することになります。
Stable Diffusionクオリティを上げる方法C、高画質化機能を使う
画像を高画質化させる機能を利用すればStable Diffusionクオリティを上げる・高画質化することができます。
Hires.fix
Hires.fixとは、構図の破綻を回避しつつ高解像度の画像が生成できるStable Diffusionのオプション機能です。
Stable Diffusionは元々256x256や512x512などの画像でしか学習されていないので、それ以上のサイズで生成しようとすると、構図の破綻や画質の劣化が起きることがあります。
Hires.fixを使うと、画像サイズを拡大しながら、ノイズや歪みなどを除去してクリアで鮮明な画像が生成できます。
Hires.fixを使ってStable Diffusionクオリティを上げる手順
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STEP.1
「txt2img」で、呪文と設定値を入力した後、「Hires.fix」にチェックを入れます。
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STEP.2
「Upscaler」、「Denoising strength」、「Upscale by」の項目を設定します。
「Upscaler」:クオリティを上げるときに使用するアルゴリズムで、どのUpscalerを選ぶかによって画質が変化します。特に気にせず、色々試してみるといいと思います。
「Denoising strength」:画像のノイズを除去する度合いです。値は”0.5″ or “0.6”程度がオススメです。
「Upscale by」:画像サイズの拡大比率です。大きくしすぎると画像が破綻してしまう恐れがあります。
Stable Diffusionクオリティを上げる方法D、拡張機能を使う
Multi Diffusion
Multi Diffusionとは、Stable Diffusionを用いて画像を生成する際に、生成された画像についてクオリティが低い場合、画像のレイアウトを維持したまま、より高解像度な画像にすることができる機能です。容量が少ないグラフィックボードでも、高解像度・高画質のイラスト画像を生成できます。
Multi Diffusionを使ってStable Diffusionクオリティを上げる手順
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STEP.1
「Extension」を開き、「Install from URL」をクリックします。
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STEP.2
URL欄に「https://github.com/pkuliyi2015/multidiffusion-upscaler-for-automatic1111」を入力した後、「Install」をクリックします。
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STEP.3
「Install」を開いた後、「Apply and quit」をクリックしてStable Diffusionを再起動すると、Multi Diffusionがインストールされました。
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STEP.4
「img2img」を開いて、画像を作成した際のモデルの選択をおこない、プロンプトを入力します。そして作成した画像を挿入して、「Sampling method」を選択します。
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STEP.5
「Resize by」を開き、「Scale」の数値を設定して「Denising strength」の数値を設定します。そして、「Tired Diffusion」と「Tired VAE」タブが追加されていることを確認できます。
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STEP.6
「Tired Diffusion」を開き、「Enable Tired DSiffusion」にチェックを入れ、「Upscaler」を設定します。
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STEP.7
「Tired VAE」を開き、「Enable tired VAE」にチェックを入れ、画像を生成できます。
この記事を書いた人:ミツキ
ライター・編集者として、AI(人工知能)に関する画像生成&背景透過・変更&画像高画質化、業界や技術別の活用事例などの記事を中心に編集・執筆をしております。